ペットボトルのキャップ回収について

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リサイクルの流れ

武蔵村山市ボランティア・市民活動センターでは市内8か所に集積箱を設置してペットボトルキャップの回収を行っております。

回収したキャップは、定期的にアルファジャパンという業者に引き渡し、「廃プラスチック」としてリサイクルされており、その買取価格の一部が「認定NPO法人 世界の子どもにワクチンを日本委員会(JCV)」を通じて、発展途上国の子供たちにワクチンを届けるボランティア活動に繋がっています。

 

ワクチン1人分はキャップ1600本分

しかし、この廃プラスチックの買取価格は年々下がってきており、現在は1㎏あたり5円となっています。ペットボトルのキャップは1個約2.5gですから、代表的なワクチンであるポリオウイルスワクチン代1人分の20円を集めるためには、キャップ4㎏=1600個が必要となります。つまり、もしワクチンを送ることを目的とするならば、ペットボトル1本買うことを我慢して、その代金分を直接寄付したほうがずっと効果的です(ペットボトル1本を160円とすると、その代金で寄付できるポリオワクチンは8人分で、この8人分をキャップで集めようとするとペットボトル12,800本分、重さでは32㎏にもなります)。
←4キロのペットボトルキャップ。目安としてスーパーの1番大きなレジ袋満杯2つ分
これを市内全域から回収し、埼玉県久喜市まで運んで処理して20円分となり、1人分のワクチン代になります。

「エコキャップ運動」について

いわゆる「エコキャップ運動」と呼ばれる、このペットボトルキャップのリサイクル活動は、もともと神奈川県の高校生たちのキャップを捨てるのは「もったいない」という声から始まりました。当時はキャップは燃えるゴミとして処分されていたからです(そのため初期の頃のこの運動の報告書には、リサイクルすることで削減できた二酸化炭素量が報告されていました)。そして集めたキャップは今と同じようにリサイクル業者へ渡され、その際に若干のお金が戻ってきたので、なにか有効な活用方法はないかということで、ワクチンの寄付という活用方法が生まれたようです。

つまり、もともとこの活動は、ワクチンを寄付するためのではなく、あくまでキャップのリサイクルを目的とした活動だったのです。

その活動が、いつの間にか「ワクチンを贈るためにキャップを集めましょう」というものへ変わっていきました。またエコキャップ運動の名付け親である、最初に神奈川で活動を始めたNPOが、数年に渡り実際にはワクチンへの寄付を行っていなかったことも報道されました。

ラベルを剥がしたほうが生み出す価値は42倍

また時代とともにゴミの分別方法も変わり、現在武蔵村山市でもペットボトルとそのキャップも「容器包装プラスチック+ペットボトル」として一緒にゴミ回収し、リサイクル処理されています。大事なことなので2回書きますが、きちんと分別してゴミとして出せば、現在ではペットボトルだけでなく、ペットボトルキャップもリサイクルされているのです。

ただし、その処理過程でペットボトルに付いたままのキャップやラベルは人の手によって外されていますので、これを回収前に出す側が外しておくことは、リサイクルのコスト削減につながります。しかし、キャップは外してもラベルをそのままにしておくと、結局、処理過程でラベルを剥がす必要が残ります。せっかくキャップを外すのなら、同時にラベルも剥がして、ペットボトル、キャップ、ラベルを「容器包装プラスチック+ペットボトル」として一緒にゴミ回収に出してリサイクルしてください。

※詳しくは次のリンクをご覧ください。武蔵村山市のガイドライン

キャップだけを集めて回収する場合、1個2.5gのキャップが生み出す価値は0.0125円になります。一方、ペットボトルからラベルを剥がすのに1本あたり2秒(実際には手袋をつけての作業となりますので、おそらくもっとかかるでしょう)、作業に当たる方の賃金を東京都の最低賃金である時給958円とすると、コストは0.532円となりその差は約42倍となります。

もちろんボランティアの価値イコール金銭的な価値ではありません。
しかし、よく言われる「日本は税金が高すぎるから寄付文化が生まれない」という意見に対しては、その税金を高くしている原因の一つに、われわれ納税者の税に対するコスト意識の低さが影響しているのではないでしょうか。

キャップを分別するのなら、ラベルも一緒に剥がしてください。

簡単にできるボランティア

それでは、ペットボトルキャップを集める「手間」と「時間」を使って、他にできるボランティアはどんなものがあるのでしょうか。

(1)武蔵村山市ボランティア・市民活動センターへボランティア登録をお願いします。
登録いただいた方には、こちらに来るボランティア依頼の情報をお伝えして、その中から、ご自分のできるボランティアに参加していただきます。

(2)献血
一番簡単にできるボランティアではないでしょうか。健康で年齢・体重などある一定の条件に当てはまる人なら誰でもできます。初めての人はちょっと怖いかもしれませんが、最近は女性で献血をする人も多いです。

(3)清掃活動
ご近所の道路わきや公園も良く見るとゴミが散らばっています。それを集めて捨てるのも立派なボランティアです。
1人でも始められますが、ごみの処分などで、ご家族の理解が必要になります。周りの人と協力して始めることが大事かもしれません。

(4)食料品や切手を集める
武蔵村山市社会福祉協議会では
・主に経済的な理由で食料を必要している家庭にお渡しするためのフードバンク事業を行っています。
・使用済み切手を集めています。集めた切手はボランティアの手によって整理・販売できる状態にして、その売り上げは社会福祉協議会の事業に役立っています。

(5)寄付
様々なNPO・NGOが寄付を受け付けています。

その中の1つとして、先ほども触れましたがワクチンを発展途上国の子どもたちに届けるためには直接下記の団体に寄付することが有効です。
認定NPO法人 世界の子どもにワクチンを日本委員会(JCV)

クレジットカード募金、郵便局募金、コンビニ募金、インターネットバンク募金など様々な手段で可能です。

2017年10月27日
(センター長 吉冨 広)

武蔵村山市ボランティア・市民活動センター